ERモデリングレッスン4(全体と部分)

連載第3回の記事で紹介した基本パターンのERモデルを説明する。(ERモデルを解説する理由については、以前のエントリ(id:ahirasawa:20050629)を参照していただきたい。)まずは「全体と部分」から。UMLのクラス図と、ベン図(=変形オブジェクト図)表現は次…

“実装できる”概念モデルは悪か

先週モデリング道場の議論が盛り上がった。みつじさんという方が、バグトラッキングシステムの概念モデルをいくつか提示して、どれがいいかという議論を持ちかけたものだ。(詳細はメーリングリストのアーカイブからどうぞ)。→みつじさんのページへ議論の多…

折り返し地点に到達

連載第5回の記事をほぼ脱稿した。今回はイベントのモデリングの応用編で、自分にとっては連載全体の中の難所だったが、2週間前に予告した通り(id:ahirasawa:20050904)のスケジュールで無事脱稿できた。連載は全10回の予定だから、ちょうど折り返し地点に到達…

再び完成度50%

テレビでは今、総選挙の開票速報特番の真っ最中である。しかしスポーツ観戦と違って、すでに締め切られた投票の開票の途中過程を聞いても意味がないと思っているため、夕食後はテレビに目もくれずに机に向かって原稿を書いているところである。本音を言うと…

第3回記事の本格版モデル

第3回の記事で「より本格的なモデルを筆者のブログに掲載します」なんて書いたことをすっかり忘れていた。今日になって急に思い出したのでセコセコと作ってみた。 まずは航空機の座席予約のモデルから。 だいたいこんな感じだと思う。座席レイアウトは便ごと…

実世界をそのまま表現するモデルとは

だいぶ間が空いてしまったが、以前のエントリ(id:ahirasawa:20050604)に続いて、オブジェクトの広場に書いた記事を振り返る手前味噌な企画の続き。今回は2番目に書いた『実世界をそのまま表現するモデルとは』というタイトルの記事から。http://www.ogis-ri.…

データモデリングと状態遷移図

連載第5回の記事を本格的に考え始めた。とはいえ締め切りが2週間後なので、今日の段階では気持ちも文章も極めてノリが悪い。第4回はイベントのモデリングの基本編をテーマにした。今回は応用編として、在庫や後続イベントを取り上げる予定である。記事を書く…

RtP翻訳の打ち上げ

昨晩『パターン指向リファクタリング入門』(原著『Refactoring to Patterns』)の翻訳の打ち上げがあった。あの本の翻訳に関しては、出版社に送るレビューを書いた程度で何も貢献していないが、せっかくの機会なので参加させていただいた。まえがきを寄稿し…

楽々ERDレッスン

はぶさん(id:habuakihiro)さんがCodeZineで「楽々ERDレッスン」という連載を始めた。http://codezine.jp/a/article.aspx?aid=154かなりいい感じの記事である。自分もスーパーのレシートや電話料金の請求書などを見ると、モデリングしたくなることがよくある…

デブサミ2006のお手伝い

デブサミ2006のお手伝いをさせていただくことになった。http://www.seshop.com/event/dev/今年のデブサミ(2005)では、オブ脳の牛尾さんと漫才をやったが、自分でやっていてちょっと苦しい気がした。そもそも彼にはルックスで完全に負けているし、華のあるキ…

29行アフレ

連載第4回の初校が上がってきた。前回は13行ショートで加筆に苦労したため(id:ahirasawa:20050728)、今回は意識して多めに書いたところ、なんと29行もオーバーしてしまった。この連載記事の構成は1ページあたり46行の2段組みだから、1ページの1/3近くオーバ…

連載第3回掲載号

日経ソフトウエアの10月号*1が手元に届いた。(→日経ソフトウエアのページ、→Amazon)表紙を見て、特集のタイトルが「究極のプログラミング体験 プログラム言語を作る!」だったのには驚いた。日経ソフトウエアの特集といえば、C言語やJava、データベースな…

免税店という名のデパート

夏期休暇を取って南の島に行ってきた。海外といっても日本人観光客が大挙して押し寄せる所だし、現地の人と接する機会も非常に少なかったため、ほとんど名ばかりの海外旅行である。それでもドルを使ったり、片言の英語を喋ったりするのは気分転換になる。海…

”が”の使い方

連載第4回の原稿を真島編集長に送ったところ、夏休み中にも関わらず、速攻で返信していただいた。いつものことだが仕事がテキパキしているので、とてもやりやすい。いくつかの指摘の中で、”が”の使い方が不適切だというのがあった。これは少々意外である。な…

ERモデリングレッスン3(分類と対象)

連載第2回目の記事で紹介したもう1つの基本パターンのERモデルを説明する。(ERモデルを解説する理由については、以前のエントリ(id:ahirasawa:20050629)を参照していただきたい。)「分類と対象」のUMLのクラス図と、ベン図(=変形オブジェクト図)表現は…

第4回無事脱稿

今日は親族で墓参りに行く予定だったが、天気予報が大雨の可能性ありで明日に延期したため、執筆デーとなった。といっても昼寝をしたり、自宅のパソコンのプロバイダ変更作業をしたりで、執筆時間はろくに取れなかった。にも関わらずスンナリと脱稿できてし…

成功と失敗を決める1%の原理

『オブジェクト指向でなぜつくるのか』の韓国語版が出版された。『なぜシリーズ』は、『成功と失敗を決める1%の原理』というシリーズになって、すべて韓国語に翻訳されている。(面白いことに日本の『なぜシリーズ』には含まれていない“Cプログラム編”や“CPU…

完成度50%

最近ブログの更新頻度が減ってきた。直接の理由は、会社の仕事が忙しくなったことである。最近大きなプロジェクトに本格的に関わり始めたことに加えて、細かい仕事をいくつか抱えているため、時間的&精神的な余裕がなくなってきた。しかしブログを更新する…

ERモデリングレッスン2(種類とモノ)

連載第2回目の記事で紹介した概念モデルの基本パターンのERモデルを説明する。(ERモデルを解説する理由については、以前のエントリ(id:ahirasawa:20050629)を参照していただきたい。)「種類とモノ」のUMLのクラス図と、ベン図表現は次の通り。 ERモデルに…

なんとか加筆完了

連載第3回の記事について計4ヶ所、13行分の加筆をした。これぐらいのボリュームになると、一昨日のエントリに書いたような、改行を追加したり、漢字をひらがなにする、なんていう小細工だけではとても対応し切れない。いろいろ考えた末に、練習問題の選択肢…

連載第3回の初校

今日は日帰り出張だったが、家に帰って自宅のメールを覗いたら、連載第3回の初校のPDFが送られて来ていた。印刷してみたら、なんと文字数ショートである。しかも4ヶ所、計13行分も!今回の原稿は提出した時点でもともと文字数が少なめだった。それに加えて、…

専業ライターとの力の差

金曜日にちょっとした集まりがあり、日経ソフトウエア誌に寄稿しているライターの方々とお会いする機会があった。自分が初めて雑誌記事を書いたのは同誌の2000年夏頃の特集記事で、その1年後に「オブジェクト指向は難しくない」というタイトルの連載(計8回…

連載第2回掲載号

日経ソフトウエアの9月号*1が発売された。(→日経ソフトウエアのページ、→Amazon)今回掲載されたのは連載第2回で「種類とモノの違いを見極めよう」という記事である。この回以降はモデリングのノウハウの本格的な解説が中心になる。この「種類とモノの区別…

今後の見通し

第3回の原稿は無事脱稿できた。まだしっくり来ないクラス図が1つ残っているが、これ以上考えてもいい案が出る気がしないので、いったん入稿することにした。細かい修正ならば、この後のゲラチェック時でも対応してもらえる。一応3回目まで終わったので、この…

第3回もうすぐ脱稿

連載第3回の原稿がほぼ出来上がった。まだ見直したいところが数ヶ所残っているが、これぐらいまで完成してしまえばもう楽なものである。明日ドトールコーヒーで1時間ぐらい見直せば間違いなく終わるはずだ。今回は最後になっても気分があまり乗らなかったし…

タイトルが決まらない

今日は夕方から少し時間を取れたので、連載第3回の原稿書きを進めた。文章の骨組みはほぼ出来上がっており、題材も揃っているので、後は書き上げるだけである。しかし今ひとつ文章のノリが悪い。その大きな理由はピタッと来るタイトルが思いつかないからであ…

締め切り間際

明日から3連休だが、この週明けが原稿の締め切りである。今回は、8月中旬に出版社や印刷会社のお盆休みが入る夏休み進行のため、いつもより1週間締め切りが早い。第1回の記事は3週間前倒しで脱稿したはずなのに、3回目にして早くも通常の締め切りサイクルに…

UMLでデータモデリングをする理由

昨日のモデリングライブの感想をkdmsnrさんとAkaponさんが書いてくださっているのを興味深く読ませていただいた。 中でもkdmsnrさんの データだけでいいのなら、UMLでモデリングする意味がよく分かりません。 という指摘にはグッと来た。もっともな疑問だと…

ヒアリング相手に依存するモデリングのスピード

先日のエントリで予告したモデリングライブという企画を今日やってきた。http://tbc.boxerblog.com/lab/2005/06/uml__fa71.html 午前と午後でお題を2つ用意して(1つはスーパーマーケット、1つは物流会社)、事前打ち合わせはほとんどゼロの状態で、その場で…

連載第2回の再校

連載第2回の再校が上がってきた。先日書いたようにベン図を1つカットしたので、全体のレアウトはだいぶバランスが良くなった。とはいえ、それでもまだ図が多い。4つの囲みがゴチャッと載っているページなどはなんとかしたいものだが、紙面の制約もあってなか…