最後のゲラチェック

ahirasawa2007-12-22


金曜日に第4章以降の再校ゲラがまとめて届いた。何しろ最終原稿の締め切りが来週水曜日に迫り、早めにチェック済みの原稿を編集者さんに送る必要があるため、本日は1日がかりでゲラをチェックした。

いざ読み返してみたら、この期に及んで、接続詞の使い方や文章の言い回し、漢字とカナの使い分け、読点(テン)の使い方など、気になるところがたくさん見つかった。しかし、趣味で文章に手を入れる段階はとうの昔に終わっているので、致命的でない問題はこの際ぜんぶ無視である。

再校ぐらいの段階になると、重点的にレビューすべきは図である。特に今回の本はモデリングがテーマなので、クラス図やオブジェクト図が大量に出てくる。多過ぎて数える気にもならないが、たぶん200ぐらいあるんじゃないかと思う。文章なら多少の誤植があっても意味が通じればなんとかなるが、関連の多重度やクラス名を間違えてたりするとシャレにならない。ところが、図は編集段階で制作会社さんに作り直していただいているため、文章よりも誤植が混入するリスクが高い。今回も丁寧にチェックしたら、修正箇所を結構見つけてしまった。(とはいえ、ほとんどが自分のミスなんだけどね)。

大詰めに入ってもう1つ大変だったのは、副題対応である。本のタイトルは早い段階で予定通り『UMLモデリングレッスン』に落ち着いたが、副題はなかなか決まらなかった。最終的に「〜21の基本パターンでわかる要求モデルのつくり方〜」に決まったのは12月に入ってからのことである。

で、本文に「要求モデル」あるいは「要求モデリング」という言葉が一つも出てこないことが問題になった。この件について編集者さんと相談した結果、「はじめに」と第1章にいくらか手を加えて「要求モデリング」という表現を使うことになった。加えて、いろいろなところで多用していた「要件定義」も「要求定義」に変えることになったため、修正範囲が思ったよりも多くなってしまった。一応全部直したつもりだが、まだ修正漏れが残っているかもしれない。

前回の本の時も、タイトルが決まったのは大詰め段階だった。本の冒頭で、当初の仮タイトルの『オブジェクト指向をなぜ使うのか』を引用していたので、再校段階で文章を変えたことを思い出す。(ちなみに副題込みの当初案は『オブジェクト指向をなぜ使うのか〜知っておきたいJavaUMLデザインパターンの基礎知識』である)。こんな風に、本のタイトルがギリギリに決まるのは珍しくないみたいである。

とはいえ、再校のチェックもすべて終わったので、明日の朝一番に宅配便で編集者さんに原稿を送れば自分の仕事はおしまいである。急にやることがなくなったので、明日から手持ち無沙汰になる気もするけど(笑)、しばらくはノンビリ過ごすつもりである。ま、年末だし年賀状でも書こっかな。