第5章の見直し中

先週から第1章と第11章を書き始めた。2つの章を同時進行で書くのはあまり経験がないが、やってみると案外悪くない。何しろ飽きっぽい質(たち)なので、ちょっと考えただけですぐ嫌になって他のことをやりたくなる。しかし2つの章に着手していると、片方に飽きたらもう一方、という風に進められるので、無駄な時間が減った気がする。とはいえ、このやり方にしたことで、1つの章に集中する時間がさらに短くなった気もするから、きっと全体の生産性は大して改善してないのだろう。

第11章を書いていたら、ちょっとした問題が発生した。この章は3-10章の総まとめなので、以前の章と整合を取る必要がある。このため、しばらく前にペンディングにした第5章を仕上げる必要が出てしまった。で、昨晩から第5章の見直しを始め、さんざん考えた末に、第5章の練習問題を1つ増やすことにした。これが結構大仕事になったため、この週末は第5章の見直しで終わる予感がする。

実は先日編集者さんと打ち合わせた際に、「あまり分厚い本にすると読者に優しくなくなるので、ページ数は300を上限に考えて欲しい」と言われた。しかしすでにWordのページ数は320ページを超えてしまっている。これに未着手の本文、応用問題、コラム、索引、まえがき&あとがきを加えると、400ページになりそうな勢いである。

いっそのこと上下巻にしようかと思い始めた。しかし、ただでさえ売れそうもない本なのに、そんなことをしたら出版してもらえないのは間違いないね。

ゲラを作っていただいた

ahirasawa2007-09-02


最近珍しく原稿書きのエンジンがかかってきた。思い返してみれば、連載を書いていた時を除いてこの3年間ではじめてのような気がする(笑)。原稿の方も先週末で奇跡的に8-10章まで書き終わり、ちょっとだけ悩んだ章立ても一応14章構成に決めたので、残りはいよいよ第1章、第11章、第12章、第14章の4つになった。一時は永遠に終わらない気もしていたが、もしかするとそのうちに脱稿できちゃうかもしれない(笑)。

で、先週は編集者さんと打ち合わせをしてきた。今回の本は問題を必ず奇数ページに配置したい制約があり、レイアウトを早い段階で確認するために現段階で一部のゲラを作っていただいた。それを受け取るタイミングに合わせて打ち合わせをしてきたわけである。

自分は最終原稿のイメージを常に意識するために、Wordを使ってWYSIWYGスタイルで原稿を書いている。しかし毎度のことではあるが、できあがったゲラと自分の印象がずいぶん違って見えるのが不思議だ。特に今回は図やカコミが非常に多いので、想像以上にスカスカな感じである。書籍のサイズをもう少し大きくするか、フォントを小さくした方がいいのかもしれない。とはいえ、今の段階ではあれこれ考えずに、残りの原稿を仕上げることに注力することにした。

ということで、せっかく作っていただいたゲラは大して参考にもせず、今までのペースで原稿書きを続けることにした。出版社さん、勝手なお願いをしてごめんなさい。ま、それでも余分なコストをかけていただいた義理が発生したので頑張ります。もう逃げないと思います、たぶん(笑)。

数へのこだわり

先週に引き続いて第8章を書いている。
この章は「複雑な構造を表現する」というタイトルで、4つのパターンを解説する予定だった。しかし4つ目のパターンについて改めてきちんと考えたら、2つに分けるべきという結論になった。このためパターンの数は連載の時から1つ増えて21になってしまった。実は、他にもあと2つパターンにしても良さそうなクラス構造があるので、いっそのこと2つ加えてGoFの23パターンに合わせてしまおうかとも思い始めている。

第8章はもともと内容が多かった上に、パターンも増えたので50ページぐらいのボリュームになってしまった。1つの章があまり分厚すぎると、読んでいただく方に優しくなくなるので、2つの章に分けることにした。それ自体は問題ないのだが、これで全体の章構成が1つ増えて13章になってしまった。これはなんとしても避けたい。

自分は占いや迷信のたぐいを信じない質(たち)だが、数字は結構気にする。13はキリスト教で縁起の悪い数字だし、ハンパな感じがするので嫌いである。やっぱり本の章構成は12章がステキだと思う。関係ないけど1,2,3,4,6,12と約数がいっぱいあるし(笑)。それが無理ならせめて14章かな。ということで最後の2つの章を統合して12章に収めるか、もう1つ増やして14章にするか悩み始めた。

こういう悩みは本を作る楽しみでもあるんだけど、これでまた原稿を止めちゃうとまずいなー。

ボチボチ進捗

ブログの方はすっかりご無沙汰になってしまったが、原稿の方はボチボチ書いている。

現時点の進捗としては、第2章から第7章まで一応書き上げていて、今日は第8章の最後の問題を考えていたところである。全体のゴールからすると実質60%ぐらいの進捗かな。しかし一応はこの本の中心となる「パターンを中心とした練習問題」の章を書き終えるメドがほぼ立ったので、気分的にはちょっと峠を越えた感じもある。

とはいえ、コラムに各章末の練習問題、総合演習の章など、やることはまだまだ残っているから、あと3-4ヶ月ぐらいはかかるだろう。今願っていることは、2008年の正月を気分良く迎えたいということに尽きる(笑)。

だらだらやってるだけ

気がついたら前回のエントリを書いてから半年近くが経ってしまった。この間、何もやってなかったかというとそうでもなく、ボチボチだが原稿は書いている。現時点では第2章から第5章までのドラフト版を書き終えていて、今は第6章に取り組んでいるところである。全体の章構成は11章か12章にする予定なので、進捗率は4割と言ったところだろうか。
この半年間は、一応原稿のことを気にしながら過ごしてきた、とは思う。しかし原稿に集中できなかった要因がいくつかある。まず2月に自宅のパソコンをWindows Vistaに入れ替えたことである。入れ替え作業自体は週末1回で済んだものの、愛用していた携帯音楽プレイヤーのPCソフトの不具合で苦労した。いろいろあってCDの再取り込みを何度かさせられた挙げ句に、最後にはPCソフトが動かなくなってしまった。メーカーのサポートページによると、不具合が起きた場合にはPCのリカバリセットアップをして対処せよ、などと奇想天外な指示が書いてあったので、嫌気がさして別メーカーの携帯音楽プレイヤーに乗り換えることにした。この件の対応で2月の週末はほとんど犠牲になった気がする。3月は年度末のため、恒例の会社の事務仕事があり、原稿に集中できなかった。ま、いろいろ言い訳はしてみても、結局は自分自身のやる気のなさが最大の問題である。
この件では、先日ある人から「ブログの更新がないようですが、次の本の執筆はやめちゃったんですか?」と聞かれた。「いやー、ボチボチ書いてるんですけど、どうにも筆が遅いので企画が通ってから3年経っちゃいましたよ。」と苦笑しながら答えたところ、「それはライフワークですね。楽しみにしてますよ。」などと、お世辞を言われた。ライフワークと言えば聞こえはいいが、実際はだらだらやってるだけで、みっともない話である。
春頃には、脱稿時期の目標を7月末と考えていたが、このペースだとかなり厳しい。現実的な線としては、秋から年末ぐらいに脱稿して年明けの出版かな。とはいえ、UMLモデリングも一時に比べるとだいぶすたれてきた気がするので、果たして出版してもらえるかどうかも心配である。しかし今は余計なことを考えずに原稿を書かないとね(笑)。

「書く」か?「描く」か?

先週末に第2章のドラフト版まで書けたので、今は第3章に取りかかっている。この章は連載の第1回途中から第3回までの内容なので、ベースとなる原稿のボリュームが結構ある。しかし雑誌を書籍化しようとすると、書き換える箇所が多く、やはり手こずっている。パターンを紹介する第3章から第7章は記述スタイルが同じになるはずなので、調子の出ているうちに第3章を書き上げてスタイルを確立してしまいたい。しかし例のように原稿は遅々として進まない(笑)。

雑誌の場合は、書籍に比べて編集部の関与度合いが強い。これは納期の厳しさに加えて、ページ割りが決まっている誌面にピッタリ収める職人的な技術が必要だからだと思う。このため漢字や仮名遣いなどの細かい文章表現も、編集部の方できっちり対応してくれる。それに比べて書籍の場合は、漢字や仮名遣いなどを含めて、著者の意図をかなり尊重してもらえる。逆に言うと、間違いがそのまま製本されてしまうリスクもある。このため、今回は早い段階で漢字の使い方などについて編集者に確認することにした。

一番引っかかっていたのが「書く」か「描く」かである。今回のテーマはモデリングなので、クラス図やベン図がやたらとたくさん登場する。こうした図について、日経ソフトウエア誌では「描く」と表現されていた。自分のオリジナル原稿は「図を書く」だったが、編集部の方で「描く」に変更してくださっていた。自分としては、今ひとつこれがピンと来ない。確かに図ではあるが、クラス図は決して芸術的な絵ではない。むしろ論理の固まりみたいな情報である。特に今回の書籍では「モデリングは芸術じゃない。技術である。」と主張したいぐらいなので「クラス図を描く」と表現することには抵抗を感じる。

でもって編集者に確認してみたところ、“論理的な図でも「描く」ですよ。”とアッサリ言われてしまった。自分はこういうことにこだわるようでいて、実は人の意見をすぐに受け入れてしまう質(たち)なので、「描く」で統一することにした。いつまでも頑張っても仕方ないし、しばらくすれば慣れてくるはずである。

で、気になったので『オブジェクト指向でなぜつくるのか』がどうなっていたか調べてみた。すると、なんと「図を書く」でバッチリ統一してあるではないか。間違いと言われても、今さらどうしようもない。(いつになるか知らないけど)次の増刷のタイミングで直さないとまずいかな?編集者のTさん、どうしましょ(笑)?

第2章のドラフトを書いた

ブログの更新の方は滞りがちだが、原稿の方はボチボチ書き進めている。先週は久しぶりに行き帰りの通勤電車でも原稿の添削をしてみた。連載の最終回を書いたのが今年の2月だから、電車の中で原稿を推敲するのもかれこれ10ヶ月ぶりである。

滞っていた第2章もなんとかドラフト版をアップすることができた。まずはめでたい。たった一つの章であってもまとまった文章を書くと、ボツにするのがもったいない気持ちになる。まだまだ道のりは長いが、こういう心理が沸いてきたので、もしかすると(笑)そのうち脱稿できちゃうかも。

第2章は意外にページ数があった。以前のエントリに書いたように、自分はWYSIWYGスタイルで原稿を書くのでWordを使う。ページ設定を今回の書籍が想定するA5変形版、34文字×31行に合わせて、改ページも意識しながら書いてみた。でもって書き終えた第2章のボリュームを見たらなんと28ページもあった。本全体では、これに加えて本題の20のパターンの説明&解説、総合演習、お遊び(ロジカルシンキング)、ERモデリングを書くつもりなので、手持ちのネタを丁寧に書くだけで200ページは軽く超えそうな勢いである。書籍化の労力は、実は思っていたほど大変でもなかったのかもしれない。「案ずるより産むが易し」だと思ったら、なぜ半年間も放っておいたのか我ながら不思議に思えてきた。もっとも今日のところはちょっと原稿が進んだのでいい気になっているが、すぐにまたスランプが来るのは間違いないけどね(笑)。