古典落語を喋ってきた

昨日は会社関係のおつきあいで、テクノブレーンさんのセミナーでUMLモデリングの講習会をやらせていただいた。昨年の夏はモデリングライブだったが(id:ahirasawa:20050709)、今回の企画はワークショップ形式の勉強会である。とはいえ内容は会社で時々やっている勉強会のままで、特別な資料を準備せずに済んだため、楽だった。

参加者の多くは20代から30代ぐらいのまじめそうな技術者の方々だった。無料セミナーとはいえ、土曜日にわざわざ勉強会に出かける姿勢には頭が下がる。少なくとも自分は若い頃に、休日の社外勉強会に参加した記憶はない。もっとも毎週のように休日出勤していた気もするが(笑)。

題材はインターネットの自動車ディーラーである。モデリングの基本として、種類とブツの区別があるが、新車と中古車の情報の持ち方を考えることで、それに気づいてもらおうという意図である。しかし実際にやってみると、「車の種類」のとらえ方がなかなか難しい。何しろスカイラインカローラなどの車種(愛称)、サンルーフやエアバッグなどの個々の装備、排気量や装備の違いによるグレード、色などいろいろな要素があるためである。「車両型式」の意味をズバリと説明できる人がいると話が早いが、そういう人に出会うケースは意外に少ない。

しかし、このネタを使ったワークショップもずいぶん場数を踏んだ気がする。少なくとも20回、おそらく30回以上実施しただろう。自分にとっては、古典落語のような位置づけになりつつある。もちろん相手は毎回違うのでそれなりに発見もあるが、ちょっとマンネリ感が出てきた気もする。連載も終わったので、そろそろ別の題材を考えてもいいかとも思った。しかし、せっかく連載が終わったんだから、そんなに頑張って仕事ばかりする必要もない。ということで、もうしばらくは古典落語を喋り続けることにしよう。