天使が降りてこなかった週末の後日談

天使が降りて来なかった週末の後日談を書いておく。

結局、日曜の夜には書き終わらず、入稿一歩手前の原稿を編集部に送った。しかし翌朝の通勤電車で読み返しみたら、思っていたより悪くない出来であることに気づいた。このため、通勤電車での赤入れ分を打ち込んだところ、驚くことにあっけなく完成してしまった。

自分の場合、こういうパターンは割とある。延々と苦しみ続けて、そのことに嫌気が指すぐらいの状態になると、原稿の完成度を自分自身で評価できなくなってしまう。どうせダメだろうと思い込んでいるから読み返すこともしない。しかしそれでも、実際の原稿はほとんど出来上がっている。今回がまさにそうだった。もっともこれは切羽詰まった締め切りの日にしか起きない現象ではある。

ところが世の中はうまくいかないものである。あろうことか、原稿を差し戻されてしまったのだ。幸いなことに全面書き直しではなく、一部の説明スタイルを大きく変えて欲しいという依頼だった。分量にすると1〜2ページ分ぐらいだろうか。今回の連載で書こうと考えていた範囲から踏み出す内容だったが、指摘はもっともなので、一応修正する方向で検討することにした。

しかしこれで一気に苦しくなった。何しろ次の週末は執筆時間をほとんど取れないし、もう1つ引き受けている短い原稿もある。いよいよ追い詰められた感じだ。しかし、ま、なんとかなるでしょ。プレッシャーには割と強い方だし、もうこうなったら前向きに考えるしかないからね。