日本フィッツの方々と

UMLによるオブジェクト指向モデリングセルフレビューノート
先週は3日連続でソフトウェア開発関係の書籍の著者にお会いしたことを書いたが、今週もまた別の方にお会いする機会があった。『UMLによるオブジェクト指向モデリングセルフレビューノート』の著者の荒井玲子さんである。

荒井さんは現在日本フィッツ株式会社に在籍されているが、実は私自身、この会社には過去にお世話になった方がたくさんいる。理由はこの会社の母体が山一證券の情報子会社で、自分がメインフレーマに在籍していた当時に6年余り担当SEをやらせていただいた経緯があるためだ。オブジェクト指向モデリングに出会ったのも、山一證券さんでの仕事がきっかけである。昨晩は当時の昔話をするちょっとした集まりがあり、そこに荒井さんも参加いただいたというわけである。ただ話題の多くが10年以上前の昔話だったので、荒井さんには申し訳なかったかもしれない。

この本には、タイトル通りUMLのモデルをレビューする観点がたくさん書かれている。特にモデルを「読んでみる」「数えてみる」「絵として見る」という切り口の表現が独創的である。(自分が今書いている連載でも「モデルを読む」という切り口について、ちょっとだけパクらせていただいた)。こういう、ある意味で地味な本が売れるのは少々意外に思ったが、それだけUMLモデリングに関心を持っている人が増えていることの現れだろう。一時は、渡辺幸三さんとのやりとりやモデリング道場のコンテストの応募作品などを見て、UMLによるモデリングの有効性について自分自身で疑問を感じた時期もあった。しかしこの本の人気の高さにはちょっと勇気づけられた。