ITギョーカイの方々と..

今週は3日連続で色々な人に会った。いずれも紙媒体やネット上で活躍されている方ばかりである。

実践的データモデリング入門 (DB magazine selection)まず最初の日の昼に『実践的データモデリング入門 (DB magazine selection)』の著者の真野さんにお会いした。データモデリングの分野では、方法論の提唱者自身が書いた本が多いため、どうしてもご自分の方法論の有効性や正当性を主張するものが多い。(とはいえ、日本人の提唱者が多いのは喜ばしいことだと思う)。UMLオブジェクト指向についても、たいていの場合は無視するか、ビジネスアプリケーションに向かないとバッサリ切り捨てるかのどちらかのため、ガッカリする気分を味わうことが少なくない。しかしこの本は、そうした路線に関する議論に対して、非常にバランスのいい立場を取っている。真野さんご自身も温厚な感じの方だった。

なぜ、あなたはJavaでオブジェクト指向開発ができないのか―Javaの壁を克服する実践トレーニング続けてその日の夜には『なぜ、あなたはJavaでオブジェクト指向開発ができないのか』の著者であるエスエムジーの小森さんにお会いした。この本は、自分が書いた本とタイトルやテーマがよく似ているので、発刊直後にすぐ読んだ。最初は正直なところ「なんだか紛らわしいタイトルの本が出たなー」という気持ちだったが、実際に書店で立ち読みをしたらとてもいい内容だったので、すぐに買って帰った経緯がある。自分は10数年前に、ランボーのOMTや『オブジェクト指向プログラミング入門』の第1版などでオブジェクト指向の勉強をしたが、その頃にこんな本があったら助かっただろうなと思う。
小森さんご自身の印象も、まじめで誠実な感じの技術者だった。お会いする前は、「頑固で取っつきづらい感じの若者」を勝手にイメージしていたが、まるで違っていた。自分がそんな風にイメージした理由はハッキリしないが、おそらく書籍のタイトルで「あなたはオブジェクト指向開発できない」と決めつける強気な表現を使っているせいだと思う。もっともほとんどの場合、書籍のタイトルは出版社が決めており、小森さんの本も出版社によるネーミングだそうである。しかし、著者本人の印象につながってしまうのは少々恐ろしい気がする。自分は『オブジェクト指向でなぜつくるのか』というタイトルから、どんな人物だと思われているのだろうか?

いきいきする仕事とやる気のつくり方―幸せなITパーソンになるための
すらすらと手が動くようになるSQL書き方ドリル次の日にお会いしたのは、スターロジックの羽生さん(id:habuakihiro)。羽生さんは、以前Seasar2のイベントでお見かけしたことがあるが、直接きちんとお話しするのは初めてである。羽生さんは、事前の予想通りパワフルで楽しい方だった。DI (Dependency Injection) コンテナというが、羽生さんにはたっぷり気合いをインジェクションされた気がする(笑)。
とはいえ、羽生さんご自身はプログラミングはもちろんのこと、T字型ERなどデータモデリングにも造詣が深かったり、MagiCaを使った業務分析に取り組んでいたり、とかなり広い見識をお持ちである。特にMagiCaはお会いするなりいきなり見せてくれたが、そのときは正直ピンと来なかった。(羽生さん、ごめんなさい)。自分も会社ではしばしば業務分析案件に関わっているので、こういうカードを使って気軽に進めていくスタイルをちょっとまじめに考えてみようと思う。

オブジェクトテクノロジーワークブック VOL.3デザインパターンワークブックリーンソフトウエア開発?アジャイル開発を実践する22の方法?3日目にお会いしたのは、平鍋さんや天野さん(id:amapyon)など永和システムマネジメントのオブジェクト倶楽部の人達。この方々とは、数年前から友達づきあいをさせていただいている。オブジェクト倶楽部夏のイベントや近々発刊されるアジャイル本の話などを聞いた。ただこの日は、前日羽生さんに毒気を抜かれたせいか(笑)、疲れが溜まっていたので少し早めに引き上げさせてもらった。

そんなこんなで次の原稿はまるで進んでいない。この週末を無為に過ごすと本格的なスランプに陥る可能性が大である。なんとかエンジンをかけねば。