ユーザーレビュー

気がついたら、はてなダイアリーISBN:4822281957 のユーザーレビューが上がっていた。id:suikaf さんという方がを非常に高い評価を書いてくださっている。
http://d.hatena.ne.jp/suikaf/20050402/asin4822281957

しかし当然のことだが、厳しい批評もある。たとえば先日見つけた M.Sakurai さんという方の日記。
http://www.cmt.phys.kyushu-u.ac.jp/~M.Sakurai/cgi-bin/tdiary/?date=20050319#p02
もともと「オブジェクト指向が現実世界をそのままプログラミングする説」を真に受けていない人からこういう批判をされるのは、ある程度覚悟していた。しかし「“泣けと言われて泣く赤ん坊はいない”のくだりが揚げ足取りである」という指摘は痛い。だって、確かにその通りだから(笑)。ここは、文章を面白おかしくしたい、という意図を優先し過ぎて、筆が滑ったきらいがある。

実は第2章の出版前の草稿はもっとシニカルで、悪ふざけの表現を多用していた。このため、友人や同僚からのレビューでも一様に評判が悪く、編集者のTさんからも指導が入って、だいぶ「まろやか」にした経緯を持つ「いわくつき」の章である。それでも「オブジェクト指向が現実世界をそのままプログラミングする説」をはじめから信じていない人にとっては、的はずれなメッセージに取れるのだろう。とはいえ、すべては自分の書いた文章が引き起こしたことだから仕方がない。八方美人を避けて、主張を強調する表現を選んだのは自分なのだから。

しかし一方で、これまでに好意的なレビューもたくさん読ませていただいた。自分の書いた文章が、見ず知らずの方に対していくらかでも役に立っていることを思うと、とても幸せな気分になる。連載の執筆の方はなかなか調子が出ない状態だが、今日は id:suikaf さんのレビューを読んで元気が出た。

id:suikaf さん、ありがとう!
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