Wordで文章を書く理由

昨日のエントリで、自分が文章を書く際にWordを使うことを書いた。これに対して、テキストエディタ派のhyukiさんがエントリを書かれたり、id:yukichi99さんからコメントをいただいたりしたので、自分もWordを使う理由を書いておこうと思う。


一番の理由は、なんといっても最終的な原稿をイメージできるからである。フォントの定義や行数と文字数などの設定を雑誌や書籍の形式に合わせることで、原稿の最終イメージを想像しやすくなる。図の差し込みやテキストボックスを使った囲み、脚注の挿入などもワープロソフトを使えば容易である。

またWordには変更履歴やコメント機能があることも愛用する理由のひとつである。編集者に対して、文中に書けない補足事項を伝えたり、校正段階で前回からの変更点を伝えたりする際にはとても便利である。

以前は、処理負荷が重かったり、ファイル容量が大きくなるというデメリットがあったが、最近ではマシン能力が十分なので、性能やディスク容量で困る場面はほとんどない。

反対に、自分がテキストエディタを使わない理由を考えてみた。そうしたら、実はよくわからないことに気づいた。そもそも自分は秀丸のような優秀なテキストエディタを持っていないので、それを使うことでどれくらい便利になるのか評価しようがない。たんにPCを使うのだから高機能なワープロソフトを使えばいいだろう、というぐらいの感覚である。


結局これは好みや習慣の問題のように思える。そしてこの違いは、UNIX文化とPC文化のどちらで育ったかが大きく影響するのではないだろうか?つまり、UNIX育ちの人の多くはテキストエディタ派で、PC育ちの人はワープロソフト派が多いという仮説である。

自分の場合、1980年代後半から1990年代前半はメインフレーマに所属していた。その頃使っていた文書作成ツールは、最初ワープロ機で、次に一太郎になり、最後にWordになった。つまり文書作成ツールの観点ではPC育ちと言うことになるだろう。その後で別の会社に転職したときに、議事録をWordで書いてメールに添付したら、「Wordの添付ファイルは容量が重いし、読むのにも手間がかかるから、今後はメールの平文かテキストファイルに書いてほしい。」と注意されたことがある。この職場にはUNIX育ちの人達が多かった。

と、ここまで書いたところで、秀丸エディタについて改めて調べてみたところ、かなり便利そうなことがわかったので、早速購入してみようと思う。ということで次回この話を取り上げるときはテキストエディタ派になっているかも(笑)。