なんとか難所越え

第8回記事を無事脱稿できた。この回は連載スタート時から難所だと思っていたため、もとから大苦戦を予想していた。しかも次世代開発フォーラムのプレゼン資料作成が割り込んだ上、スランプ突入のアクシデントもあった。このため最悪の事態として原稿を落とすことも覚悟したが、意外なことに週末2回でスンナリと書けてしまった。

結城浩さんが最近の日記で、

TODOをうまくこなすには「きりの悪いところまでやる」のがコツではないかと最近思う。

と書かれていたが、全くもってその通りだと思う(→原文はこちらからどうぞ)。

今回は、この前の週末に質の悪い文章をたくさん書いたのが功を奏した。今回に限らず最近はこの手を使うようにしている。つまり最初に原稿を書くときは、内容を振り返らずにとにかくボリュームをたくさん書くのである。しかも記事の一部ではなく、なるべく全範囲に対して、少しだけでも文章を書く。こうしておくと、平日の間に通勤電車で赤入れしながら気楽に文章を直すことができる。ヒドい文章であっても、それを読むことで修正案が浮かんでくるから、それを書き起こせばいい。通勤電車で集中できるのは1回あたりせいぜい30分ぐらいだが、飽きっぽい自分にとってはこれぐらいの時間もちょうど具合がいい。これを平日5日×往復で10回繰り返すと、文章の質はグッと上がる。
# もっとも最近は季節柄、飲み会も多いので、推敲するのは朝だけという説もある。


記事の内容は、紹介するパターンが4つで練習問題も4問になったため、いつもよりボリュームが増えた。それでも言いたいことをかなり割愛した。これらは、UMLの関連クラスのセマンティクスの説明、n項関連、関連エンティティを挟むことで多対多関係を1対多関係に分解できる話、Compositeパターンが木構造の表現方法として十分でないこと(=id:ahirasawa:20051210に書いた件)、任意の値を取れる動的属性、ファウラーの観測と測定パターンの紹介などである。もっとも、このあたりの話をまともに解説し始めると、あと3回ぐらい連載を延長する必要がある。しかも「モデリングのバイエル」の主旨を逸脱してしまうだろうから、これらのネタは別の機会に残しておくことにしよう。

とりあえず脱稿できたので、明日の会社の忘年会に気楽な気持ちで参加できるのが何よりである。もっとも真島さんから加筆や訂正の依頼が来なければの話である。そんなことがないように、これから神社にお参りでもして来ようかな。それよりお払いの方が先か(笑)?